さまよう刃(東野圭吾)の読書感想
さまよう刃(東野圭吾)の読書感想
~未成年の加害者を守る少年法と被害者の葛藤 そんな社会を作り出しているのは、、~
株価もビットコインも関係のない話題です。
あらすじは、、
”長峰の一人娘・絵摩の死体が荒川から発見された。花火大会の帰りに、未成年の少年グループによって蹂躪された末の遺棄だった。謎の密告電話によって犯人を知った長峰は、突き動かされるように娘の復讐に乗り出した。犯人の一人を殺害し、さらに逃走する父親を、警察とマスコミが追う。正義とは何か。誰が犯人を裁くのか。世論を巻き込み、事件は予想外の結末を迎える―。重く哀しいテーマに挑んだ、心を揺さぶる傑作長編。”
なんとも重苦しそうな内容。。
でも、数々の作品を世に出している方なので、きっと面白いはず!! と思って手に取りました。
結果。。
とても面白かった。
作品の中では主人公が”さまよう刃”として、娘の復讐を果たすため、いろいろな人とかかわりながら、自身も警察に追跡されながら、犯人を追い詰めます。
でも、最後まで読むと、”さまよう刃”は主人公だけではないことに気づかされます。
そして、人間が”さまよう刃”となってしまうのは、この社会のせいなのか、法律のせいなのか、人々が無関心なせいなのか、、、
主人公が”可能性”としてどの人にも存在し、それが具現化したのが自分だと考え至る部分は、読んでいて身震いがしました。
初版が平成20年、当時は初めて日本でiPhoneが発売された頃なので、描写の中には今のスマホとは違う携帯電話、VHSビデオなど、最近見かけない機器もでてきて、今ならもっと簡単に警察がつかまれられるのかな。。と、思う部分もあります。
しかし!! そんな時代背景をさっぴいても、とても面白いのでお勧めです。
それでは。